カンボジア絹絣の世界―アンコールの森によみがえる村 (NHKブックス) [単行本]

内容(「BOOK」データベースより)
かつてアンコール王朝が栄え、東アジア世界の文化的中心地であったカンボジアで育まれてきたのが、絹絣である。細くしなやかな生糸を、草木、昆虫などの自然染料を用いて先染めし、母から娘へ、手から手へと伝えられてきた極意の技法で手織りしてゆく。独特の光沢、手触りをもつ、森と先人の知恵が結晶した世界最高の布である。この伝統の絹絣に魅せられ、相次ぐ内戦のなかで、絶えてしまった伝統の技法を発掘し、復興した著者の半生を通して、美しい絹絣の世界を鮮やかに描き出す。500人規模の工房を運営し、さらに森に移転して新しい織物の村を興そうという試みは持続的な国際援助・貢献の範としても世界の注目を集めている。